自分サイズの老後暮らし🌼

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高齢の親(3)東京大空襲

先日は母親の米寿記念日でした。

確か数え年で88歳だったはずですが、

本人が満88歳にしてほしいというので

そうなりました。

誕生日が嬉しくないのはいくつになって

もですね。

(嬉しい方もいらっしゃいますよね)

 

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昔話にも花が咲き、

楽しいひと時だったのですが、

子供の頃の話になり、

母の年代で子供の頃の思い出と言えば

まさに戦争時の事です。

 

あまり詳しく話してはくれなかったし、

私もなんだか聞きそびれてきた事

でしたが、この頃よく話すように

なりました。

当時母は浅草に住んでいて、まさに

東京大空襲を経験しています。

 

疎開はしなかったそうです。

兄弟姉妹で男は一人、あとは全員

女。子供だけの疎開はとても不安

だと言う事で、死ぬならみな一緒に

と、なったそうです。

 

あちこちに焼夷弾が投下され、

表現は語弊があるとは思いますが

あたり一面花火のごとく、それはそれは

きれいな光景だったそうです。

 

小学校の講堂下に防空壕があり、

そこに全員で避難したそうですが、

またたく間に暑くなり、母親が

(私の祖母にあたります)危険を感じて

そこから出て、逃げたそうです。

振り返ると扉が閉まり、しばらくすると

そこにいた人たちは、ほとんど

焼け死んだとの事です。

 

「あんなに人を踏みつけて走り回った

事はなかった。大人も子供もみな真っ黒

だった。今でもはっきりと思い出す」

そうつぶやき、いきなり

「今日はどうして来たの?」と私に

向かって言いました。

認知症が進んで、今まで話さなかった

事を最近は本当によくしゃべります。

笑ったり、ドキッとしたり。

戦争を生き抜いてきた人は

本当に強いです。

不幸にも命を落とされた方々のためにも

一日でも長く生きようとしているのでしょうか。